術後呼吸不全による死亡—PCAボタンを押したのは看護師だった

●Summary

・術後鎮痛目的でのPCAでは，特にオピオイドを使用した場合，患者の呼吸状態に応じた十分な監視が必要である。

・PCAボタンの操作は，患者自身の判断で患者自身が行うのが原則であり，医療従事者や患者の家族らがこれを代行（理）するためには，ある一定の規則や条件が必要である。

・術後PCAに関係する偶発症の多くは回避可能であったと判断され，医療訴訟では病院側の過失が認められる可能性が高い。