行った,見た,撮った
James Young Simpson 世界初の産科麻酔,クロロホルム麻酔の発見
菊地 博達
1
1我孫子東邦病院
pp.380-384
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200552
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
生い立ち・経歴
ジェームス・ヤング・シンプソン James Young Simpson(1811.6.7-1870.5.6)(図1)は,スコットランド,リンリスゴウシャーLinlithgowshire(現在のウェスト・ロージアンWest Lothian)のバスゲイトBathgateで,パン屋の8人兄弟の末っ子,7番目の男子として生まれた。父方,母方は代々農夫であった。母方は18世紀にフランス南西部の町から亡命してきた新教徒の家系であった。母はシンプソン9歳の時に死亡している。
秀才であったシンプソンは,14歳でエディンバラ大学に入学した。後に大学時代のニックネームYoung SimpsonからYoungを自分の名前に加える。入学2年目,当時としては相当高額な,年間10ポンドのStewart奨学金(Stewart University Bursary)を得る。医学の勉強は日中の病棟実習が中心で,シンプソンは4時間の睡眠時間で猛烈に勉強した。
Copyright © 2016, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.