徹底分析シリーズ 薬物の投与経路とその効果
セボフルラン—脳に届くまでの長い道のり
坪川 恒久
1
Tsunehisa TSUBOKAWA
1
1東京慈恵会医科大学 麻酔科学講座
pp.212-216
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200514
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医療ではさまざまな薬がさまざまな投与経路で使用されるが,その中でも吸入麻酔薬は一風変わっている。気管支拡張薬など経気道的に投与する薬物もあるが,吸入麻酔薬は経気管的に投与するだけでなく,そこから排泄もさせる。このような薬物はほかに存在しない。本稿では,われわれ麻酔科医が日常的に使用している吸入麻酔薬の代表として,セボフルランの投与経路について,シミュレーションを用いて説明する。本稿で示されているシミュレーションは吸入麻酔薬のシミュレータであるSIAIO(https://siaio.net)を用いて計算したものである(図1,表1)。
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