徹底分析シリーズ セボフルラン
セボフルランの溶解度とMAC
御室 総一郎
1
,
加藤 孝澄
1
Soichiro MIMURO
1
,
Takasumi KATOH
1
1浜松医科大学医学部 麻酔・蘇生学講座
pp.406-410
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100644
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セボフルランは,1990年にわが国で発売され,国内では幾多の使用経験を経て最近では吸入麻酔薬消費の9割を占め,世界では約100か国で使用されるに至っている。その理由として,①溶解度(血液/ガス分配係数)が低いため,導入覚醒が速く,維持の際の調節性に優れること,②1 MAC(minimum alveolar anesthetic concentration)が1.71であり,適度な麻酔力価を持つため,使い勝手,採算性がよいこと,③気道刺激性がほとんどないため,吸入麻酔薬による導入が容易であること,④臨床実績から示された安全性が高いこと,が挙げられる。
本稿では,セボフルランの薬理作用について,原理的な話を中心に記述する。
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