連載 漢方の歩き方 レーダーチャートで読み解く痛みの治療戦略:第22回
臨床応用編 頸部痛/頸原性頭痛
矢数 芳英
1,2
1東京医科大学病院 麻酔科
2温知堂 矢数医院
pp.156-166
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200501
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矢:臨床応用編では,上から順番に全身の疾患を取り上げています。
荒:今回は頸部痛ですね。
福:頸部の痛みを訴える患者さんもペインクリニックでは多いです。
荒:具体的には,どのような人が多いのですか?
福:治療が長期化しやすいものとして外傷性頸部症候群があります。
荒:いわゆる「むち打ち」ですね。なかなか治療が難しそうです。
矢:そんな,むち打ちの治療に難渋したときによく使う処方の話を以前にしたのですが,覚えていますか?
福:頸部痛によく使う89.治打撲一方ですね。
矢:さすが福井先生,正解です。
荒:ちょちょっと待ってください。探します…あった!「第8回 さらに流れをスムーズにする」(2014年4月号)で登場しています。
矢:そうです。89.治打撲一方は特に外傷が契機の椎間関節に由来する痛みによい適応です(表1)。今回は,89.治打撲一方の使い方の復習が中心となりますので,以前のLiSAも参照しながら話を進めましょう。
荒:はーい。でも,処方を組み合わせる方法も知りたいです。
矢:もちろん,病態を考えて(図1),処方を組み合わせる方法も説明します。
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