連載 漢方の歩き方 レーダーチャートで読み解く痛みの治療戦略:第20回
臨床応用編 緊張型頭痛 つづき
矢数 芳英
1,2
1東京医科大学病院 麻酔科
2温知堂 矢数医院
pp.1038-1048
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200407
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
矢:前回から臨床応用編がスタートしています。まずは,頭痛に対する漢方治療の考え方をお話しました。
荒:ファーストチョイスが有効な症例だけでなく,それが無効の場合,どう考えるのかを勉強しました。
福:ファーストチョイスがうまくいかない場合でも,自覚症状や他覚的所見などを拾って「病態チャート」を作成すると,6つの戦略(図1)のどれを使ったらいいのか,方向性が探しやすかったです。
荒:今回も頭痛ですね。
矢:その通りです。前回紹介した47.釣藤散や31.呉茱萸湯以外にも頭痛に非常に有用な処方があるので,その使い方について勉強していきましょう。
福:頭痛の患者さんは多いですし,症状も多様なので,漢方の次の一手のさらに次,さらにその次があると臨床でも頼りになります。
矢:まずは,今回の中心となる処方の復習からです。
Copyright © 2015, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.