連載 漢方の歩き方 レーダーチャートで読み解く痛みの治療戦略:第19回
臨床応用編 緊張型頭痛・片頭痛
矢数 芳英
1,2
1東京医科大学病院 麻酔科
2温知堂 矢数医院
pp.938-948
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200385
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
荒:これまでとタイトルが変わりましたが,どんな内容になるのでしょうか?
矢:これまでは,6つの戦略(図1)を典型例とともに説明してきました。漢方/中医学の専門家になるのであれば,この基本をさらに掘り下げて,多くの証のパターンを学ぶのが正攻法です。例えば,古方派でいえば『傷寒論』を主軸とした「方証相対」や「随証治療」を,中医学や後世方でいえば,中国伝統医学の基礎理論を学んだ後に,「弁証論治」や「察証弁治」を主軸として,その治法を学ぶことが必要になります。これは漢方/中医学の専門家になるには「避けられない道のり」です。しかし,多くの麻酔科臨床医には現実的ではありませんよね。そこで,現代医学的診断名にもとづく頻用処方を出発点に,6つの戦略へアプローチしようと思います。
Copyright © 2015, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.