徹底分析シリーズ 神経精神疾患と麻酔
コラム:注意すべき病態1:悪性症候群
坂本 三樹
1
Miki SAKAMOTO
1
1聖マリアンナ医科大学 麻酔学教室
pp.1240-1242
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200455
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悪性症候群は,抗精神病薬,抗パーキンソン病薬を急に増量,または休薬したときに発症する疾患であり,筋強剛,無動化,高熱などを特徴とする。機序として,ドパミン低下,セロトニン増加によるドパミン・セロトニン不均衡説などが考えられており,治療にはドパミン作動薬などが用いられる。
近年,神経精神薬は精神科のみならず,神経内科,心療内科など,さまざまな診療科で投与されるようになり,これら薬物服用患者の麻酔症例は増加している。周術期に悪性症候群が発症した場合,麻酔科医にもその管理が求められる。
まずは,厚生労働省による『重篤副作用疾患別対応マニュアル 悪性症候群』1)の一読をお勧めする。
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