徹底分析シリーズ Pressure
コラム:圧が下がると誰にでも起こる高山病の急性期対応
齋藤 繁
1
SAITO,Shigeru
1
1群馬大学大学院医学系研究科 麻酔神経科学部門
pp.794-797
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200351
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高い所へ登り世の中を見渡してみたいという欲求を多くの人間が共通してもつためか,高所に存在する観光スポットは少なくない。シャモニーのエギーユ・デュ・ミディやマチュピチュ,チベットなどでは,富士山よりも高いところに交通機関のみで移動できてしまう。また,戦略的な意義から高い場所を押さえようという軍事的な試みは古くから繰り返し行われている。そうした登山の篤志家以外からの高所探求要求もあり,高所滞在を少しでも安全にするための方法がさまざまな角度から検討されてきた。一方,慢性呼吸器疾患の病態を解明する一助として,高所(低圧性低酸素環境)への適応プロセスに興味をもつ呼吸生理学者も少なくない。
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