症例検討 よくあるトラブルを乗り越えよう 3
術中,モニター心電図でST変化を認めた—術前リスクがなくても遭遇することはある
山本 雄大
1
,
石川 晴士
1
Yudai YAMAMOTO
1
,
Seiji ISHIKAWA
1
1東京医科歯科大学医学部附属病院 麻酔・蘇生・ペインクリニック科
pp.384-386
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200191
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症例
51歳の男性。身長173cm,体重60kg。胃体部進行胃癌に対して,腹腔鏡下幽門側胃切除術が予定された。高血圧を認めるが,喫煙歴や脂質異常症などの冠血管危険因子は認めなかった。
硬膜外カテーテルを挿入後,全身麻酔を導入し,手術開始となった。心拍数60bpm,血圧100/60mmHgと安定して経過した。胃が摘出され,再度気腹を開始した。気腹開始後,血圧が76/40mmHgとなり,エフェドリン5mgを投与しモニターを確認したところ,Ⅱ誘導でSTが上昇していた(図1)。
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