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超音波による術中モニター
増田 喜一
1
1国立循環器病センター生理機能検査部
pp.461-462
発行日 1988年5月1日
Published Date 1988/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204499
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手術中に超音波を実施する目的として,①手術操作に対する超音波ガイド,②手術後の効果の確認,③体表面からでは得難い臓器の形状の観察や病変の確認,などが挙げられる.
超音波が術中に用いられたのは意外に古く,1950年代後半である.当時はAモード法だけで,主として脳に対しての研究であり,直接脳表面にアタッチメントを介して超音波探傷が行われ,脳組織からの反射波の観察や減衰度の測定がなされた.このような基礎的研究が積み重ねられて今日に至るわけであるが,超音波が本格的に術中に応用されだしたのは比較的最近のことであり,高分解能を有するBモードの超音波装置が出現してからのことである.現在では表に示すように,あらゆる臓器の手術の補助として応用されるに至っている1).
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