症例検討 緩和医療
鎮痛薬以外が鎮痛に効果的—患者のADLを意識して,理学療法はもちろん,補完・代替療法も選択肢に
田口 奈津子
1
Natsuko TAGUCHI
1
1千葉大学医学部附属病院 麻酔・疼痛・緩和医療科
pp.1096-1100
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200051
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症例
65歳の男性。食道がんに対する化学療法を目的に入院。もともとあった腰痛が悪化傾向であったため,MRI検査を施行。L5転移性骨腫瘍の診断となり,放射線治療が先行された。オキシコドン徐放性薬1回60mg 3回/日にて内服。トイレ移乗時に激痛〔数値評価スケール(NRS):10〕が走るため,予防的にオキシコドン速放性薬30mgを使用。下痢のために,使用頻度は7〜10回/日。コルセットを装着するも,臥位・半坐位など落ち着かなく動くため,ずれて胸部に装着されていることが多い。レスキュー後はウトウトしてしまうことが多く,1日中「傾眠」と看護記録に記載されている。それでも,安静時のNRSは7と表現される。
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