今月の臨床 更年期症状への補完代替医療の最新知見―科学的根拠を踏まえて
総論
更年期症状に対する補完代替医療の位置づけ―HRT以外にできること
澤田 健二郎
1
1大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学
pp.548-556
発行日 2023年6月10日
Published Date 2023/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210995
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●補完代替医療は,「一般的に従来の通常医療とみなされていない,さまざまな医学・ヘルスケアシステム,施術,生成物質など」と定義される.通常治療と併用されると補完医療,代わって用いられると代替医療という.
●本邦における更年期障害は,単なるエストロゲンの欠落症状だけではなく,加齢に伴う身体的変化,精神・心理的な要因,社会文化的な環境因子が複合的に影響することにより発生する.
●患者は,自分の抱えるさまざまな不定愁訴を和らげるべく,補完代替医療に強い関心をもっている.産婦人科医は,そのような患者の訴えに寄り添い,実践している補完治療の是非について,科学的根拠に基づいて回答できるように知識を整理しておく必要がある.
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