徹底分析シリーズ 産科出血は怖くない!(前編)
子宮収縮薬の役割―どの薬をどのタイミングで使用するかが,子宮弛緩予防のKey!
大橋 弥生
1
Yayoi OHASHI
1
1Department of Anaesthesia and Pain Medicine, Royal Perth Hospital
pp.538-543
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102142
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産科出血,特に子宮弛緩による産褥出血における子宮収縮薬の役割は大きい。胎盤娩出後の子宮からの出血は,子宮が収縮しなければ止まらない。子宮弛緩が恐ろしいのはそのためだ(表1)1~3)。日本産科婦人科学会から発行された「産婦人科診療ガイドライン産科編2011」4)では,分娩誘発および促進のための子宮収縮薬の使用法は記載されているものの,分娩後の子宮弛緩予防のための子宮収縮薬の使用法には触れられていない。現在,臨床現場では複数の子宮収縮薬が使用可能である。それぞれの特徴を把握し,どの薬をどのタイミングで投与するかを知ることが,子宮弛緩予防の鍵である。
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