連載 昼下がりの薬膳 食・薬・医
バランスのよい食事とは?
松原 弘樹
1
1国立国際医療研究センター国府台病院 栄養管理室
pp.502-503
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102134
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変わりゆく食事
「いったい何を食べればいいのでしょうか?」
患者さんからよく聞かれる質問です。この質問に,ある特定の食材を多く食べなさいとか,これを食べてはいけない,と答えると喜ばれるのはわかっているのですが,残念ながらそんなわかりやすい答えはなく,きまって「バランスのよい食事」という,ぼやけた答えとなります。それでは,「バランスのよい食事」とはどんな食事なのでしょうか。
一般的に「バランスのよい食事」とは,主食,主菜,副菜がそろった食事のことです。ただし,われわれの食事は時代とともに変化しています。そこで,いつの時代の食事がよいのか調べた報告1)があります。各年代の食内容とPFCバランス(タンパク質,脂質,炭水化物の熱量構成比)を比較し(図1),各年代の食事を再現して,マウスに摂取させたところ,1975年の食事が最も内臓脂肪を蓄積しにくく,糖尿病のリスクが低いという結果でした。
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