徹底分析シリーズ 低侵襲化する呼吸器手術とその周術期管理
コラム:ロボット支援下胸腔鏡手術の麻酔―相手を知って,その意義と可能性を理解しよう
石崎 卓
1,2
Taku ISHIZAKI
1,2
1東京医科大学 麻酔科学講座
2戸田中央総合病院 麻酔科
pp.450-453
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102122
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麻酔科医のみならず,呼吸器外科医においてでさえ,開胸手術と胸腔鏡手術video-assisted thoracic surgery(VATS)の有用性については議論が分かれる。VATSの有用性を示すエビデンスは増えつつあるが,肺癌での適応は早期癌が中心であり,肺癌診療ガイドラインでも推奨ではなく,「行ってもよい」と表現されるにとどまっている。そのような状況で,「うちもda Vinciで肺切除術をやりたい」と言われたら…。「わざわざda Vinciでやらなくても」と毛嫌いする前に,まずは相手を知ることが大切である。
本稿では,手術支援ロボットシステムの概要を紹介し,ロボット支援下胸腔鏡手術robotic VATS(RVATS)の特徴と,それに伴う麻酔管理上の注意点について述べる。
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