徹底分析シリーズ デクスメデトミジンと鎮静
小児でのDEXの使用法―周術期の投与法と注意点
橘 一也
1
,
竹内 宗之
1
Kazuya TACHIBANA
1
,
Muneyuki TAKEUCHI
1
1大阪府立母子保健総合医療センター 集中治療科
pp.224-228
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102065
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周術期の小児,特に集中治療室に入室する患児は,保護者から分離された環境におかれ,さらにその状況下で処置などが行われる。このとき感じる不安や恐怖は相当なものであろう。小児(18歳未満)におけるデクスメデトミジン(DEX)投与の安全性は明記されていないが,小児に対しても成人同様に安全に使用でき,有用であったという報告は多い。しかし,小児に対してDEXを使用するには,呼吸・循環に及ぼす影響や,起こり得る副作用を熟知しておくことが重要である。一方で,先天性心疾患術後で,頻脈により心拍出量が低下してしまう症例では,DEXの副作用の一つとされる心拍数低下作用を利用できるかもしれない。
本稿では,小児を対象としたDEX使用の実際を中心に述べる。
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