Modern Therapy 妊娠中毒症--EPH gestosis
薬剤使用法の注意点
武田 佳彦
1
Yoshihiko Takeda
1
1高知医科大学産婦人科教室
pp.769-775
発行日 1980年10月10日
Published Date 1980/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206328
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
妊娠中毒症の治療は,最近非常に大きな変革がみられ,従来の対症療法から安静および食事療法重視の傾向が強い。食事療法でも一見無暴とも考えられる極端な低カロリー療法をめぐって活発な討論も行なわれている。このような治療指針の基本的な変更に伴って薬物療法に対する評価も再検討されてきている。
ことに最近では母体の予後と同時に胎児機能ないしは胎内発育も中毒症管理上重視され,薬物投与による胎児への影響についても注目されており,薬物療法に対する見解も専門家間で必ずしも一致していない。そこで本稿では,従来対症療法として使用された薬剤について作用機序を含めて整理するとともに,投与方法や薬剤の選択についての考え方をまとめて見たい。
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.