連載 ヒューストン留学記(その後)
秘すれば はなから疑え…
石黒 達昌
pp.821
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101906
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脱原発でいくのか,リスクを承知で原発に依存するのか,本来ならば参議院選の最も大きな争点にならなければいけないのでしょうけれど,この原稿を書いている時点では,ほとんど議論されないまま,結果だけが出てしまいそうです。なんとなく国民の側にもそれをことさら問題にしたくない空気が感じられます。メルトダウンは歴史の中,括弧書きでよいのではないのかというコンセンサスができてしまうことが最も恐ろしいのではないでしょうか。
ところでヒューストンにいた3年間,少なくともマスコミレベルで原発の是非に関する議論は聞いたことがありませんでした。でも,個人としては,まったく無縁だったというわけではありません。むしろ,切実な判断を迫られたと言ってよいでしょう。アメリカではいくつもの電力会社が電気を供給しており,途中で住居を変えた都合上,二度にわたってそれを選ばなくてはなりませんでした。
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