連載 ヒューストン留学記(その後)
折々のバランス
石黒 達昌
pp.719
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101882
- 販売していません
- 文献概要
私には6歳になる息子がいます。家では3歳年上の姉と喧嘩ばかりしているものの,外では借りてきた猫状態で,典型的な内弁慶です。もっとも,私が子供の頃のように,近所の子供が集まって遊ぶ空き地もないわけで,この時代にあってそれもある程度仕方ないことなのかなと思います。ただ,ちょっとした折などに,今流行りの草食系男子の萌芽のようなものを感じて,せめてスポーツで鍛えようと,テニススクールに通わせ始めたところ……。
私自身,大学に入ってから始めたテニスで,ちゃんとした指導を受けたこともないのですが,驚いたことに,ラケットの握り方についての指導が一切ありません。それでも,初心者である子供たちはちゃんと打っています。そもそもラケットの握りにはウエスタンだイースタンだコンチネンタルだといろいろあって,大人の場合,ボールを打つ前にまずどう握るかが大問題で,そこで悩んで脱落してしまう人もいるのはゴルフ同様です。不思議に思ってコーチに尋ねると,子供は非力なので,ちょうどよい握りを自分なりに見つけるんですよ,との回答。なるほど。大人はどんな握りでもかっ飛ばせてしまうので,グリップからちゃんとやらないとコントロールが一定しないということのようです。
Copyright © 2013, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.