グラフ
四季折々の詩、聴かせてあげたい—東札幌病院とボランティアグループ「いずみ」との“共生”
石谷 邦彦
1
,
石垣 靖子
2
,
室谷 智子
1
,
本誌編集室
1東札幌病院
2東札幌病院看護部
pp.202-207
発行日 1991年3月1日
Published Date 1991/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900336
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東札幌病院といえば,日本におけるホスピス・ケアの先駆けとして,その名はつとに有名であるから,既に耳にしたことがおありだろう.しかし,終末期ケアの充実ぶりもさることながら,居心地の良さで患者に「入院が楽しい」と言わせる病院であることはこ存じだったろうか.そのホスピタリティの秘密を探る糸口は,同院内で活躍するボランティア集団「いずみ」にあり,とにらんだ本誌は,クリスマス会開催を控えた12月20日朝,東札幌を尋ねた.
玄関の自動ドアをくぐると,ほっこりしたぬくもりに包まれた.適度に暖房の効いた空気の中に,不思議な柔らかさがあり,スタッフばかりか,廊下ですれ違う患者の表情までどこか和やかである.子供の泣き声が聞こえない.
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