症例検討 感染源患者の管理
喀痰培養から多剤耐性アシネトバクターが検出されている患者の気管切開術―日頃の対策ができていれば特別なことは必要ない
松本 聡
1
,
松田 憲昌
1
,
若松 弘也
1
Satoshi MATSUMOTO
1
,
Norimasa MATSUDA
1
,
Hiroya WAKAMATSU
1
1山口大学医学部附属病院 集中治療部
pp.656-661
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101868
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症例
70歳の男性。身長163cm,体重52kg。交通外傷による頸椎損傷に対し,頸椎後方固定術後,ハローベストによる固定が行われていた。術後,嚥下機能の低下を認め,誤嚥を繰り返し,肺炎となり,ICU入室となった。2週間の人工呼吸管理後,肺炎像は改善したが,人工呼吸器の離脱が困難で,気管切開術が予定された。人工呼吸管理中に得られた喀痰から,多剤耐性アシネトバクターmultiple drug-resistant Acinetobacter(MDRA)が検出されている。
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