症例検討 脳神経外科緊急手術
合併症のある患者の緊急開頭腫瘍摘出術―高血圧症および抗凝固療法にどう対処するか
荻原 幸彦
1
,
畑山 聖
2
,
内野 博之
1
Yukihiko OGIHARA
1
,
Kiyoshi HATAKEYAMA
2
,
Hiroyuki UCHINO
1
1東京医科大学病院 麻酔科学教室
2戸田中央総合病院 麻酔科
pp.188-191
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101755
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症例
54歳の女性。身長155cm,体重65kg。右側頭葉に5×5cmの神経膠腫があり,手術予定で入院中であった。静脈血栓塞栓症に対してワルファリン,高血圧に対してカンデサルタン シレキセチルを内服している。朝から噴射状嘔吐と激しい頭痛が出現し,その頻度が増してきている。また,物が二重に見えると訴えている。突然,意識を消失し〔Japan coma scale(JCS)Ⅲ-100〕,唸るような声を発するが,命令に従うことはできない。徐々に呼吸が不規則になってきた。心拍数120bpm,血圧170/100mmHgである。
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