今月の主題 高血圧の臨床―焦点の合った個別診療へ向けて
基本的な降圧療法と薬の選び方
高血圧緊急症への適切な対処
江口 和男
1
1自治医科大学循環器内科
pp.112-118
発行日 2007年1月10日
Published Date 2007/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101976
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ポイント
●高血圧緊急症の症状はあまり特異的なものはない.
●高血圧緊急症の診断において,正確な血圧測定が必要である.
●血液,尿検査では急性腎不全と微小血管性溶血性貧血の所見が現れる.
●高血圧緊急症急性期における原因疾患の鑑別は容易ではなく,あらゆる疾患の可能性を念頭に入れておく.
●降圧治療の原則はまずカプトプリルの試験的内服を行い,降圧が得られなければ注射用降圧薬の持続静注を行う.
●高血圧緊急症の生命予後はよいが,腎機能の予後はあまりよくないため,きめ細かい管理が必要である.
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