症例検討 出血/輸血するかもしれない患者
腰椎多椎間除圧固定術―脊髄・神経保護を第一に,増加する出血に対しては正常な循環血液量を保つ
高橋 敏
1
Satoshi TAKAHASHI
1
1弘前記念病院 麻酔科
pp.1320-1325
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101706
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症例
62歳の男性。172cm,83kg。以前からあった腰痛とともに,両足のしびれがひどくなったため来院し,精査の結果,腰椎変性側彎症と診断された。60歳の時に心房細動を指摘され,以降,ワルファリン,アスピリンを内服している。症状が腰痛のみのときは月1,2回程度ゴルフをしていたが,足のしびれがひどくなってからはしていない。手術はTh12/L1からL4/5までの椎間を椎弓切除術で除圧し,L3は骨切り術を行い,さらにL2~L5の3椎間で椎体間固定術を施行のうえ,Th12からL5をロッドで固定し矯正する(図1)というもの(予定手術時間:6時間,予定出血量:2000g)であった。
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