症例検討 出血/輸血するかもしれない患者
大量出血が予想される患者―良き指揮官は一手先を予測する
加藤 洋海
1
Hiromi KATO
1
1兵庫県立がんセンター 麻酔科
pp.1326-1332
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101707
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症例
65歳の男性。身長165cm,体重70kg。半年前から時々下血が認めれていたが放置していた。今回,便秘と労作時の息切れが出現するため受診した。大腸内視鏡検査では直腸癌が観察され,内視鏡の通過は不能であり,骨盤CT・MRI検査でも前立腺と膀胱への浸潤も疑われた。ヘモグロビン(Hb)値10.2g/dL,血小板数15万/mm3とやや貧血傾向で,開腹下直腸切除術を予定しているが,骨盤内臓器全摘術に移行する可能性もある。
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