徹底分析シリーズ ガスメディエータの未来
ガスメディエータの最新事情―NO,CO,H2Sの医療利用を巡る科学的および商業的経緯
市瀬 史
1
Fumito ICHINOSE
1
1Massachusetts General Hospital 麻酔科
pp.1264-1268
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101695
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LiSAの読者のなかには,ガスメディエータという,聞き慣れない言葉に戸惑う方もいると思います。これは,ここ数年の間で提唱されてきた概念で,一般的には一酸化窒素(NO),一酸化炭素(CO),硫化水素(H2S)の三つのガスを指します。ほかにも同一の概念を表す言葉に,ガス性シグナル分子,ガストランスミッターなどがあります。
本徹底分析のはじめに総論として,NOとH2Sの医療的な有効性の発見から,臨床応用と商業化にまつわる顛末と今後の展望について,論文には書いてないような裏話を交えてご紹介します。ただし,正直なところ私はCOには詳しくありませんので,COの基礎と臨床応用に関しては,他稿(「COの基礎と臨床への応用」,1294ページ)に譲りたいと思います。
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