徹底分析シリーズ 脳死ドナー発生!臓器摘出術をマネージメントせよ
全体のなかでの麻酔科医の役割―脳死判定医は摘出術管理に携わることはできない
萩平 哲
1
Satoshi HAGIHIRA
1
1大阪大学大学院医学系研究科 麻酔・集中治療医学講座
pp.1040-1043
発行日 2012年10月1日
Published Date 2012/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101646
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自院で脳死ドナーとなり得る患者が発生した場合,麻酔科医の役割は大きく分けて二つある。一つは脳死判定医としての役割であり,もう一つは臓器摘出術時の脳死ドナーの呼吸循環管理(麻酔ではない!)の担当である。
実際の臓器摘出術では,摘出チームは多施設から集まってくるため,手術前に麻酔科医,手術室看護師,摘出チーム,メディカルコンサルタントが集まってミーティングを行い,手順などについて確認を行う。臓器摘出術では,心臓,肺,小腸,肝臓,膵臓,腎臓の順に摘出される。これらに続いて,承諾がある場合には,眼球や皮膚も摘出される。なお,臓器摘出術における麻酔科医の仕事は,心臓,肺が摘出されるまでである。
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