徹底分析シリーズ ニューロモデュレーションと鎮痛
―経皮的電気神経刺激療法―TENSとSSPは“似て非なる”治療法だがどちらも有害反応が少なく非侵襲的
西村 渉
1
,
河内 明
1
,
南 敏明
1
Wataru NISHIMURA
1
,
Akira KAWACHI
1
,
Toshiaki MINAMI
1
1大阪医科大学 麻酔科学教室
pp.592-597
発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101550
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われわれは,経験的・本能的に,疼痛部位への触覚刺激や圧刺激が鎮痛効果をもたらすことを知っている。転んで泣いている子供の患部を,母親がさすっているうちに,不思議と痛みは和らぎ,子供は泣きやむ。このような触覚刺激や圧覚刺激の代わりに,神経系に電気刺激を加える鎮痛法は,刺激する部位により,末梢神経刺激,脊髄神経刺激,脳深部刺激,大脳皮質運動野刺激に分類される。
本稿では,皮膚表面に電極を貼付し,経皮的に末梢神経に電気刺激を与えて治療効果を得る経皮的電気神経刺激transcutaneous electrical nerve stimulation(TENS)療法と,そこに鍼治療の概念を加えたsilver spike points(SSP)療法について概説する。
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