徹底分析シリーズ 病的肥満の治療と麻酔
病的肥満の病態生理―脂肪細胞の質的異常と量的異常のダブルパンチで健康体もノックアウト
豊田 健太郎
1
,
稲垣 暢也
1
TOYODA, Kentaro
1
,
INAGAKI, Nobuya
1
1京都大学大学院医学研究科 糖尿病・栄養内科学
pp.98-102
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101129
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現在,肥満の増加が大きな問題となっている。肥満はエネルギー代謝のバランスが崩れ,摂取エネルギーが消費エネルギーを超えることによって発症するが,すべての肥満が問題になるわけではない。肥満により糖尿病や脂質異常症などの健康障害,または内臓脂肪蓄積が認められる場合は,肥満に起因ないし関連する健康障害を合併している,もしくは臨床的にその合併が予測されるため,病的な肥満,すなわち肥満症と診断される。
本稿では,病的肥満の病態生理について,最近の知見を中心に概説する。
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