連載 ケアフルな一冊『パンツが見える―羞恥心の現代史』
頑張れ!パンチラ先生
坂田 三允
1
1群馬県立精神医療センター看護部
pp.99
発行日 2002年11月15日
Published Date 2002/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900535
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週間文春の書評で,米原万里が取り上げていた本である。彼女も書いていたけれど,これを書店で購入するにはちょっとした勇気が必要だ。なにしろ表紙がすごい。薄いクリーム色の地に,黄色の星の模様のある真っ赤なパンツをはいた今風の若いおねえちゃん(言葉は悪いがそう表現したくなる)が股覗きしている絵だ。帯封はピンクで,しかも「あなたは,ウレシイか?」という白抜きの文字のみ。「別にウレシクないよ」とつぶやきながらでも買うしかないのだ。
しかし,副題に羞恥心の現代史とあるように,これは羞恥心がいかにして形成されていったかということについての,本当に真面目な研究書なのである。
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