症例検討 歯科口腔外科手術の麻酔:気道管理のコツとポイント
障害者歯科(Sturge-Weber症候群患者)の麻酔:個々の症例を十分に理解し,万全な周術期対策で望むべし
中村 愛
1
,
吉田 篤哉
1
,
横山 武志
1
Ai NKAMURA
1
,
Atsuya YOSHIDA
1
,
Takeshi YOKOYAMA
1
1九州大学病院 歯科麻酔科
pp.62-67
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100845
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症例
15歳の女性。身長142cm,体重58kg(BMI 28.8)。上下顎フェニトイン歯肉増殖症,多数歯齲蝕の診断で,歯肉切除術,抜歯術が予定された。生下時より顔面から右頸部,右肩腕にかけて血管腫を認めた。乳幼児期から痙攣発作を繰り返し,Sturge-Weber症候群と診断された。左側顔面から右顔面,頸部,前胸部,上腕に及ぶ血管腫を認め,血管腫により上下口唇の肥大と巨舌を認めた。右半側を中心とした痙攣の既往があったが,フェニトインの内服でコントロール良好であった。右上下肢の麻痺のため歩行は不可能で,精神発達遅滞があり,意思疎通は困難であった。緑内障,牛眼も認められた。
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