目でみる耳鼻咽喉科
Sturge-Weber症候群
鈴木 正治
1
,
中村 英生
1
,
山岸 益夫
1
,
中野 雄一
1
1新潟大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.624-625
発行日 1988年8月20日
Published Date 1988/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200196
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Sturgc-Weber症候群は顔面皮膚,頭蓋内(脳軟膜),眼(脈絡膜)に生じる血管腫症である。病因は不明であるが,遺伝的素因の関与は否定的である。診断は,①顔面(とくに三叉神経領域)の血管腫,②片麻痺,てんかん,知能障害などの精神神経症状,3脈絡膜の血管腫緑内障ないし牛眼,同側半盲などの眼症状,④頭部単純X線像上あるいはCT像上の石灰化像などにより行われる。
これまでSturge-Weber症候群については皮膚科,小児科,神経内科各科においての報告が散見されるが,耳,鼻,咽頭などの所見について詳しく述べているものは皆無である。今回われわれは鼻粘膜の血管腫病変により中鼻道が閉塞し一側性の副鼻腔炎を起こしたと考えられるSturge-Weber症候群症例を経験したので報告する。
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