症例検討 眼科手術の麻酔
Marfan症候群患者の水晶体亜脱臼手術:麻酔管理のポイントは,心血管系病変の把握と気道管理
鈴木 規仁
1
Norihito SUZUKI
1
1日本医科大学 麻酔科学教室
pp.1234-1237
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100550
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症例
11歳の女児。身長166cm,体重34kg。小学校検診で側彎,漏斗胸を指摘され,近医小児科でMarfan症候群と診断されている。最近著しい視力低下を認め,眼科を受診したところ右眼硝子体内への水晶体脱臼を認め,水晶体摘出術が必要となった。
術前検査において呼吸機能:肺活量比(%VC)38.1%(肺活量0.94L),1秒率89.8%,残気量軽度増大,胸部X線写真:高度側彎(Cobb角35°),および漏斗胸による胸郭変形を認めるが,気管狭窄・偏位,明らかな肺囊胞はなし。心電図:左房負荷,心エコー:大動脈弁輪4.9cm,僧帽弁逸脱・逆流を認めた。
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