連載 Pharmacognomyへの招待
2-Butyl-3-{4-[2-(1H-tetrazol-5-yl)phenyl]benzyl}-1,3-diazaspiro[4.4]non-1-en-4-one
中木 敏夫
1
1帝京大学医学部 薬理学講座
pp.1140
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100489
- 販売していません
- 文献概要
今月は2-Butyl-3-{4-[2-(1H-tetrazol-5-yl)phenyl]benzyl}-1,3-diazaspiro[4.4]non-1-en-4-oneを取り上げる。
{ }をXとおくと,2-Butyl-3-{X}-1,3-diazaspiro[4.4]non-1-en-4-oneとなる。注目すべき構造は1,3-diazaspiro[4.4]non-1-en-4-oneであろう。[4.4]は2個の環状構造が共有されていることを示している。一つの環状構造は1,3-diazaspiroであり,他はnon-1-en-4-oneである。spiroの時は共有されているのが一つの原子である。spiroの[4.4]nonは全体で9個の員数からなり,またカッコ内はそれぞれの環状構造の位置ではなく,それぞれの環状構造に含まれる炭素原子の個数である。複素環であれば炭素以外の原子の個数も含める。共有されている1個の原子は数に入れないという規則になっている。したがって,1,3-diazaspiro[4.4]non-1-en-4-oneの基本骨格は図1aのようになる。
Copyright © 2008, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.