連載 Pharmacognomyへの招待
4-[3,5-Bis(2-hydroxyphenyl)-1H-1,2,4-triazol-1-yl]benzoic acid
中木 敏夫
1
1帝京大学医学部 薬理学講座
pp.934
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100199
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今月は4-[3,5-Bis(2-hydroxyphenyl)-1H-1,2,4-triazol-1-yl]benzoic acidを取り上げる。
基本はbenzoic acid(図1a)である。この4位に3,5-Bis(2-hydroxyphenyl)-1H-1,2,4-triazol-1-ylが結合している。この構造の中心はtriazolである。複素環では-oleは5印環で最大の二重結合数を持つ化合物である。この場合,triazoleであるから3個の窒素原子を含んでいる。したがってtriazoleは図1b,cのようである。このいずれかを決定する情報が1H-1,2,4であり,1,2,4位に窒素原子があることを示している。1位が飽和していることも示している。これを満たす構造式は図1dである。3位と5位に2-hydroxyphenyl(図1e)が結合している。bisは同じ側鎖が別々の炭素原子に結合していることを示す語である。したがって3,5-Bis(2-hydroxyphenyl)-1H-1,2,4-triazol-1-ylは図1fのようになる。以上をまとめると,もとの構造式は図1gのようになる。
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