連載 知識をいかに体系化するか
記憶を考える:記憶を固定させる方法は
諏訪 邦夫
1
1帝京短期大学
pp.1138-1139
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100488
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記憶がいかにして固定するかを,私自身の場合で考え,さらにそれを積極的に進める方法があるかを考察してみます。
私のような高齢者の場合,実は記憶自体よりも「記憶の想起」が重大問題で,思い出したいときに思い出せず,それから何分か何十分か後に突然思い出すという現象が頻回に起こります。あたかも問題の事柄をハードディスクからワーキングメモリに移すに際して,ハードディスクの回転が遅くてようやくたどり着いたという感じでしょうか。でもこちらは議論や考察すべき事柄ではなくて,「老人の脳の働きの生理学」として研究すべきテーマでしょう。
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