症例検討 無痛分娩
CSEで無痛分娩中に一過性の胎児徐脈を認めた:胎児への酸素供給量を増やす処置を迅速に
加藤 里絵
1
,
佐藤 二郎
1
Rie KATO
1
,
Jiro SATO
1
1東京女子医科大学八千代医療センター 麻酔科
pp.688-692
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100379
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
症例
28歳(妊娠40週,1経妊1経産)。前回の出産時に硬膜外麻酔による無痛分娩を受けたが,ブロックの効果が不十分で満足のいく鎮痛が得られなかったため,今回は脊髄くも膜下硬膜外併用(CSE)による無痛分娩を選択した。子宮口開大3cmの時点で,本人の希望によりCSEによる無痛分娩を開始した。L3/4よりCSEA針を用いて穿刺し,くも膜下に0.5%高比重マーカイン®0.5mL,フェンタニル0.2mL(10μg),生理食塩液1.3mLを投与した後,硬膜外カテーテルを挿入した。くも膜下投与から3分後にVASは0になり,その後も血圧の低下は認めなかったが,30分後に胎児心音図で胎児心拍数(FHR)が80拍/minに低下した。
Copyright © 2007, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.