症例検討 無痛分娩
difficult airwayの産婦の無痛分娩:硬膜外鎮痛法の選択で,緊急帝王切開時の気管挿管を回避
谷口 美づき
1
,
中川 智永子
2
Mizuki TANIGUCHI
1
,
Chieko NAKAGAWA
2
1浜松医科大学 麻酔・蘇生学講座
2浜松医科大学附属病院 手術部
pp.682-687
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100378
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症例
24歳(妊娠35週,0経妊0経産)。無痛分娩希望で麻酔科外来を訪れた。妊娠経過は順調で,現症に特記すべきことはないが,22歳時に同院で前十字靭帯再建術を全身麻酔で受けた際,気管挿管が困難であったと術後に麻酔科医から聞いていた。麻酔チャートを確認したところ,卒後7年目の麻酔科医が担当したが,通常の喉頭展開でCormack Grade IVであったため気管挿管をあきらめラリンジアルマスク(LMA)で気道を確保していた。外来での診察時は,Mallampati分類はClass IIで,小顎のために確かに挿管が難しそうな印象であった。
経過:硬膜外麻酔で無痛分娩を開始したが,分娩停止のため帝王切開術が決定された。
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