Medical Scope
みぜかけの遅発一過性徐脈や変動一過性徐脈はあるのだろうか?
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.86
発行日 1988年1月25日
Published Date 1988/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207311
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この表題の意味が分かりますか? 分娩中の胎児心拍数モニタリングは,分娩中の胎児監視の1つの手技として,ルチーンに用いられるようになりました。そして,胎児心拍数図から多くの胎児仮死が診断され,新生児の予後が著しく改善されたことは言うまでもありません。
胎児心拍数図の所見が悪化したとき,胎児仮死だと思って帝切すると,胎児は思ったより元気で,何が原因でそうなったのか分からないような症例にぶつかることがあります。そんなとき,さっきの胎児仮死を思わせる胎児心拍数図の変化は胎児のどんな状態を示していたのだろうか,ひょっとしたら,みせかけの胎児心拍数図の変化で,胎児自身は元気だったのではないだろうか,といった疑問もおきてくるのです。
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