連載 知識をいかに体系化するか
情報の入力と整理28:音楽好きの聴診の議論:聴診所見を信頼できるか
諏訪 邦夫
1
1帝京大学八王子キャンパス
pp.94-95
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100264
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ある新聞の記事に,有名な老医学者が「聴診器で7割診断がつく」旨の発言をしていました。どうも,取材した新聞記者のほうに「検査万能の医療は間違い」という思い込みがあって,その根拠にこの有名老医学者の発言を利用した雰囲気です。ここでは,老医学者のこの発言を離れて,音楽好きの立場で聴診や聴診器の利用を考察してみます。「音楽好きの」とつける理由は,「音」あるいは「音響」について私には普通よりは少し余分な知識や認識があると勝手に考えるからです。
ちなみに私の音楽好きの程度は,年に数回はコンサートやリサイタルに行き,年末の“第九”は欠かしません。現在は,自分で演奏することはまったくありません。ディジタルプレーヤーで,30GBほどの資料(クラシック音楽中心,歌謡曲やポップスや落語や各種の朗読なども少し)を持ち歩きます。パソコンで音楽データを処理することが少しあります。MIDIデータをいじって速度や楽器を変更して遊び,まれには表現の変更を試み,あとはCD→上記プレーヤーに載せる際に,ちょっと味付けしたり,時にはアナログデータ→ディジタル変換も試みるというところです。
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