徹底分析シリーズ 意識下挿管
私の意識下挿管:丁寧な準備で安全に平和に
水谷 光
1
Koh MIZUTANI
1
1生長会府中病院 麻酔科・中央手術部
pp.144-148
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100216
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
「喉頭鏡を使った直視下での意識下挿管なんて,することがない」という麻酔科医は多いようである1)。「必要と感じる場面がない」のかもしれない。しかし,食わず嫌いな面はないだろうか。身につけると,有用な手技である。
意識下ということで,世間では何か誤解があるようである2)。完全に素の意識下での挿管は,壮絶で悲惨で野蛮で困難だろう。しかし,患者の協力と鎮静と表面麻酔を丁寧に行えば,意識下awakeというよりは,平和な鎮静下consciousの挿管が可能である3)。
ここでは,筆者が日常的に行っている実際の手技を述べてみる。意識下挿管の中でも,気管支ファイバースコープを用いた挿管と盲目的経鼻挿管も有用だが,ここでは扱わない。
Copyright © 2007, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.