特集 ここが変わった!—呼吸器診療 最新スタンダード
Ⅴ.びまん性肺疾患
顕微鏡的多発血管炎(MPA)
坂東 政司
1
1自治医科大学内科学講座呼吸器内科学部門
キーワード:
顕微鏡的多発血管炎
,
ANCA関連血管炎
,
肺胞出血
,
間質性肺炎
,
進行性肺線維症
,
診療ガイドライン
Keyword:
顕微鏡的多発血管炎
,
ANCA関連血管炎
,
肺胞出血
,
間質性肺炎
,
進行性肺線維症
,
診療ガイドライン
pp.143-150
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.243232680740010143
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ここが変わった!
●過去のスタンダード
・指定難病の一つであるMPAの診断は,1988年に提案された厚生労働省による診断基準に準じて行われた.
・2007年に小・中型血管炎と診断された患者をグループ化する原発性全身性血管炎分類基準が作成された.
・2017年に厚生労働省の難治性疾患政策事業によるAAVの診療ガイドラインが作成された.
・寛解導入治療ではグルココルチコイドと静注シクロホスファミドが提案され,リツキシマブは十分な知識・経験をもつ医師のもとでの代替薬との位置づけであった.
・寛解維持治療ではグルココルチコイドとアザチオプリンの併用療法が提案された.
・MPAに伴う間質性肺炎に対する抗線維化薬の役割は不明であった.
●現在のスタンダード
・MPAの診断は,軽微な改訂が行われてきた厚生労働省による現行の診断基準に準じて行われる.
・MPAの重症度分類で肺障害の内容が,「2024年に改正された特発性間質性肺炎の重症度分類でⅢ度以上に該当,または肺胞出血を認める場合に重症」と変更された.
・2022年にAAV分類基準が改訂された.
・2023年にAAVの診療ガイドラインが改訂された.
・寛解導入治療ではリツキシマブの位置づけがシクロホスファミドと同等になった.
・2021年に選択的C5a受容体拮抗薬であるアバコパンがAAV治療薬として承認された.
・寛解維持治療では,グルココルチコイドとアザチオプリンよりも,グルココルチコイドとリツキシマブが提案された.
・進行性線維化を伴うMPAの間質性肺炎に対して,抗線維化薬ニンテダニブの選択肢が加わった.

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