解説講座 鼎談
性ホルモンの作用機構(1)
加藤 順三
1
,
藤井 儔子
2
,
江橋 節郎
3
1東京大学医学部産婦人科学教室
2東京女子医科大学薬理学教室
3東京大学医学部薬理学教室
pp.37-42
発行日 1970年2月15日
Published Date 1970/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902831
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
司会(江橋) 今日のテーマは性ホルモンの作用機構ということですが,性ホルモンというのは昔から医学の中では非常に大きな位置を占めてきた古い問題です。それがいま新しい観点から取り上げられようとしているわけです。というのは1950年この方爆発的な進歩を遂げた分子遺伝学,いわゆる分子生物学というものがある段階に到達すると同時にある壁にぶつかつているわけです。今後の生物学の方向というものは,そういう分子生物学に基盤を置いた発生学ないしは分化,成長,遺伝というような問題になつてきているということは,これはみながよく知つているところだと思います。そこで当然この性ホルモンが,そういう立場からながめられる時期に来ているということになります。
今日は,医学の中でホルモンの問題を基礎的な意味で手がけておられる東大産婦人科の加藤博士と東京女子医大の藤井助教授にお集まりいただきました。
Copyright © 1970, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.