連続座談会 脳を守る
Ⅰ.創薬
伊藤 正男
1
,
板井 昭子
2
,
大塚 正徳
3
,
宇井 理生
4
,
野々村 禎昭
5
1理化学研究所脳科学総合研究センター
2医薬分子設計研究所
3東京医科歯科大学
4東京都臨床医学総合研究所
5帝京大学医学部
pp.3-17
発行日 1999年2月15日
Published Date 1999/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901669
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伊藤(司会) 脳を守ることを創薬だけで全部カバーするのは難しそうで,どうしても移植や遺伝子治療を平行して進めなければいけないようですが,今回は創薬でどこまでカバーできるのか詰めて考えることがテーマです。また,一般に基礎研究と臨床応用の間には大きな溝があり,これを越えるための特別の努力と仕組みが必要ですが,脳科学の研究から創薬にどのように繋がるのだろうかということを考えることも重要です。創薬には経験的な要素が強かったのが,基礎研究がここまで進んでくると大きなヒントが出てくるという期待がものすごく高まっています。では,実際の可能性はどうなのか。また,一つの薬を創るのには,大変な投資と時間とさらに行政やベンチャーのありかたなど,種々の社会的な問題がからんできます。これらの問題を通して議論していただければと思います。
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