Japanese
English
特集 プロテインキナーゼCの多様な機能
神経伝達物質の放出とPKC
Release of neurotransmitters and protein kinase C
村山 俊彦
1
,
野村 靖幸
1
Toshihiko Murayama
1
,
Yasuyuki Nomura
1
1北海道大学大学院薬学研究科医療薬学講座薬理学分野
pp.257-260
発行日 1998年8月15日
Published Date 1998/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901582
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PKCが神経系からの伝達物質の放出を調節していることは数多くの例で示されている。われわれも,ラット副腎髄質由来PC12細胞からのノルアドレナリン(NA)放出が,PKCを活性化するTPA(12-O-tetradecanoylphorbol 13-acetate,PMAとも略する)により促進されること,TPAはATP(P2)受容体やKCl脱分極刺激によるNA放出をさらに増大させること,P2受容体やKCl脱分極刺激によるNA放出がPKC阻害薬で抑制されることから,これらの刺激時にもPKC活性化が関与していることを報告した1)。今回,神経系からの伝達物質の放出調節とPKCの役割について,最近報告されている文献のデータを中心に概説する。PKCによる他の神経機能と蛋白質リン酸化の調節については他の総説を参照されたい2-4)。
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