特集 受容体1997
Ⅱ.Gタンパク質共役型受容体
1.神経伝達物質・ホルモン
2)ペプチド
カルシトニン受容体
和田 明彦
1
Akihiko Wada
1
1宮崎医科大学薬理学教室
pp.397-399
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901231
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[ファミリー]カルシトニン(CT)受容体は細胞膜7回貫通G蛋白共役型受容体ファミリーに属する。その中でも,PTH/PTH関連ペプチド,VIP,グルカゴン,CRH,PACAPなどの受容体と一つのサブファミリーを形成しており,26-51%のアミノ酸配列相同性がある1-3)。
[サブタイプ]CT受容体は,1991年Linらによるブタ腎尿細管細胞に続いて,ヒト,ブタ,ラット,マウスにおいてクローニングされた(cDNA情報の項参照)。種の同じ動物においても,同一遺伝子のalternative splicingに由来するアイソフォームが存在し,それらは427-516個のアミノ酸から構成されている。CT受容体分子自体は精製されていないが,破骨細胞,腎のCT受容体は電気泳動上,70-85kDaの大きさであるので4),受容体はかなりのグリコシレーションを受けていることが示唆される。ヒト/ブタ,ヒト/ラット,ブタ/ラットのCT受容体を比較すると,73,78,66%のアミノ酸が共通である。
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