特集 受容体1997
Ⅱ.Gタンパク質共役型受容体
1.神経伝達物質・ホルモン
1)アミン・アミノ酸
GABAB受容体
貝原 宗重
1
,
谷山 紘太郎
1
Muneshige Kaibara
1
,
Kotaro Taniyama
1
1長崎大学医学部第二薬理学教室
pp.367-370
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901224
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GABA(γ-aminobutyric acid)B受容体は1980年Boweryらにより,末梢および中枢神経組織において,GABAA受容体を活性化しないβ-chlorophenyl GABA(baclofen)により活性化され,GABAA受容体拮抗作用のあるbicucullineでは抑制されない,カテコールアミンの遊離を抑える受容体として報告された。その後の研究により,この受容体は三量体GTP結合蛋白(GTP binding protein;G蛋白質)共役型受容体であることが明らかとなった。次々とG蛋白質共役型受容体のcDNAがクローニングされるなかで,このGABAB受容体cDNAは単離されていなかった。最近,ラットGABAB受容体cDNAがついにBettlerらのグループによりクローニングされ,分子レベルでの機能とその調節機構が明らかにされようとしている。
[リガンド]表1にGABAB受容体のリガンドを作用薬と拮抗薬に分け,一覧に示す。作用薬であるbaclofenはGABAB受容体が同定される際,重要な役割を果たした。
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