特集 受容体1997
Ⅱ.Gタンパク質共役型受容体
1.神経伝達物質・ホルモン
1)アミン・アミノ酸
メタボトロピックグルタミン酸受容体
水上 令子
1
,
杉山 博之
2
Reiko Minakami
1
,
Hiroyuki Sugiyama
2
1九州大学医療技術短期大学部
2九州大学理学部生物学科生体物理化学講座
pp.371-375
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901225
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[ファミリー]メタボトロピックグルタミン酸受容体はGタンパク共役型受容体ファミリーに属し,中枢神経系に広く分布している1-3)。このファミリーに属するほかの受容体と同様に七つの疎水性領域で膜を貫通し,アミノ末端が細胞外に,カルボキシ末端が細胞内に位置していると考えられている。しかし,これまでに知られている多くのほかのGタンパク共役型受容体との間に,アミノ酸配列上の相同性がみられない。現在までの例外はCa2+センシング受容体とGABAB受容体であり,メタボトロピックグルタミン酸受容体のメンバーとの間に弱い相同性が見出された。なおメタボトロピックグルタミン酸受容体は,代謝調節型(あるいは代謝向性,またはより簡単に代謝型)グルタミン酸受容体と訳されることがあるが,ここでは原音カタカナ表記で表す。
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