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特集 ミトコンドリア
マクラーマウス(メンケス病モデル)における銅の細胞内輸送異常
Disturbances of intracellular copper transport in macular mice, an animal model of Menkes' disease
児玉 浩子
1
Hiroko Kodama
1
1帝京大学医学部小児科学教室
pp.686-690
発行日 1994年12月15日
Published Date 1994/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900866
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マクラーマウスは,先天性銅代謝異常症であるメンケス病のモデルマウスと考えられている。銅は生体内で銅酵素であるチトクロームCオキシダーゼ,ドーパミンβヒドロキシダーゼやリーシルオキシダーゼなどの合成に不可欠であり,これら酵素の活性は,細胞内,細胞小器官内の銅欠乏により低下する。しかし正常細胞での銅の取り込みや流出,細胞内での銅の輸送機構に関してもまだ十分解明されていない1)。メンケス病は細胞内の銅の輸送異常症である。本症は異常にまれな疾患であるので,初めに本症を簡単に紹介し,その細胞内の銅代謝についてマクラーマウスに限らず本症患者での報告も含めて述べる。
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